日本にカジノが解禁? カジノ法案があっさりと可決すればギャンブル依存症の問題は?
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日本に統合型リゾート(IR)の整備を推進するためのいわゆるカジノ解禁法案が衆議院の委員会で可決されました。
日本は観光立国を目指す姿勢が、最近ますます鮮明になっていますが、そのひとつの方策がIRという統合型リゾートの整備です。
シンガポール・マリーナベイサンズのように強力な集客力を誇る成功例もありますからね。
確かに、カジノができるとそれを目当てにさらに多くの観光客が訪れる可能性があります。
また、一般の旅行客も観光の合間にカジノで遊び、日本に多額のお金を落としてくれることへの期待もあるでしょう。
ただ、懸念されているのが「ギャンブル依存症」の問題。
衆議院の委員会では、十分にこの問題を議論された感じはありませんが、問題はないのでしょうか?
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衆議院の委員会では審議がわずか6時間
カジノを含む「統合型リゾート施設(IR)」整備推進法案(カジノ解禁法案)は12月2日午後の衆院内閣委員会で採決されました。
自民党と日本維新の会が賛成で、微妙だった公明党からも賛成票が入りましたからね。
維新は特にやる気満々ですしね^^;
日本では刑法でカジノが禁止されていますが、合法化し統合リゾート(IR)を整備しようという動きです。
その審議が2日間でわずか6時間という短時間で終了しました。
イケイケ状態の維新からは、こんな皮肉も民進党に対して浴びせられるような事態にもなっています(・.・;)
IRの整備は必要か?
カジノ解禁ですが、それを後押しするのがIRと呼ばれる統合型リゾートです。
シンガポールに行かれた方は、マリーナベイサンズにも立ち寄られたかもしれませんが、その開発に驚かれた方も多いのではないでしょうか?
カジノだけでなく、超高層ビルの上空のプールで泳ぐことができるのでも話題になりましたよね。
シンガポールに行ってました!!
— たっつ@EARTH (@tattsEND) 2016年11月16日
夜景がとにかく美しすぎて、素晴らしい〜〜
オフシーズンだったんで、マリーナベイサンズに泊まってきました😂
最高の夜を、ナイトプールで!
幸せでした〜〜 pic.twitter.com/KUlUuwwdLV
かつてシンガポールといえば、旅行好きにとっては“何もない国”として有名でした。
国自体が淡路島ぐらいの広さしかありませんからね。それに1年中熱帯で四季がなく歴史もないし、自然景観もあまり目立ってありませんから。
そのシンガポールに近年は多くの観光客が訪れます。
マリーナベイサンズだけでなく、セントーサ島のリゾート開発も凄まじいですからね。
私もマリーナベイサンズのカジノに立ち寄った経験があります(ドリンク無料ですし)が、多くの中国人を中心とした外国人観光客で賑わっていました。
観光の魅力が乏しいシンガポールでさえ、観光客を誘引する力があるIR。
それが、着々と観光立国を歩む観光資源の豊富な日本に整備すればどうでしょうか?
新たな観光資源ができ、ますます多くの外国人旅行客が訪れる可能性があります。
また、さらにより多くのお金を落としてくれる可能性もあります。
さらに整備によって、ゼネコン業界などが潤いますからね。関係者はカジノ解禁がなんとか実現してほしいと思っていることでしょう。
近年日本であまり成長産業がない中、観光業の潜在的パフォーマンスはかなり高いといえます。
となると、日本の将来を考えるとカジノ解禁もありかなという感じもします。
ギャンブル依存症の問題は?
カジノ解禁によって、懸念されているのがギャンブル依存症の問題です。
ギャンブル依存症 パチンコに消えた3000万円【電子書籍】[ 朝日新聞 ]
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この問題に対しては賛否がかなり分かれます。
まず、日本はすでにパチンコや競馬などのギャンブルが存在するので、別にカジノを解禁してもそれほど影響がないという考えもあるでしょう。
また、カジノはパチンコなどよりのめり込みやすく、より依存度が高いという意見もあるでしょうか。
ギャンブル依存症の問題を考える上で、気になるのが日本での自殺です。
内閣府の調査によると、2015年の自殺者は2万3971人ですが、その原因の2位が「経済問題・生活苦」(12.5%)という調査結果があります。
経済問題や生活苦もいろんな問題が考えられますが、ギャンブル依存症もそのうちの主要な理由になるでしょう。
パチンコや競馬にはまって、多額の借金を背負うようになったというのは、決して珍しい話しではないですからね。
ただ、この点はカジノの日本人の利用に対して、高額な入場料を取るなどして対策するから大丈夫という考えもありますがね。
もっと心配なのはギャンブル依存による治安の悪化か
ギャンブル依存症の問題も、個人の問題ですからお好きにどうぞという考えを持つ人も多いでしょう。
自分が依存しなければ、特に害悪は及ぶことはないようにも思われます。
しかし、ギャンブル依存症によって貧富の差がさらに拡大し、治安の悪化という問題はあります。
覚えているでしょうかこの事件?
新幹線車内で焼身自殺をした事件ですが、このような事件によって多くの人が犠牲になることがないようにはしなければなりません。
この事件の犯人は、借金苦で自殺をしているわけですが、周囲の人の証言からギャンブルに依存していた事実が浮かび上がっています。
カジノ解禁は、日本経済にとっては大きなプラスになるのは間違いないのですが、問題はあります。
今回のたった6時間の審議では、そのような問題点の対策を講じたとはとてもいえず、結論ありきかなという感じがしますね。