エスカレータは歩かずに立つべき 知らなかった現実に考えさせられる
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エスカレータは急いでいる人のために片側をあける。これ電車を使う人にとってはもはや常識ですよね。まれに電車にあまり乗らない人や訪日外国人が知らずに両側をふさいでいるとムッとすることもありますよね。
あいたエスカレータの片側は急いでいる人が歩くという日常みられる光景です。
でもこの“エスカレータを歩く”という行為自体いろんな問題が隠されています。また現実にも急ぐつもりで歩いても、それほど時短効果がないという実験の結果も見られます。
今回は、エスカレータに歩かずに立つべきという現実についていろいろ調べてみました
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エスカレータは歩かずに立つ方が実は速い!?
ロンドンの地下鉄で「エスカレータは歩かない」という新ルールが導入されました。
ロンドンの地下鉄といえば、エスカレータの「片側空け」の発祥といわれています。エスカレータを急いでいる人のために片側を空ける、空いた片側を急いでいる人が歩くという図式。
もう日本でもお馴染みで特に通勤や通学する人にとっては基本的なマナーになりつつあります。
エスカレータを歩かないという新ルールを設定した背景がイギリスのガーディアンによで紹介されています。
ロンドンの地下鉄のエスカレータの左側は歩く人のために空けておくのは、マナーではなくロンドン交通局自体が呼びかけてきたいわばルールのようなもの。
ではなぜ今回のようにエスカレータを歩くことを禁止するようになったかかというと次のようなエピソードがあります。
ロンドン交通局の、ヴォクソール地区責任者のラウ・レン氏は香港への旅行で「エスカレーターの両側に人が立つことで、効率的かつ安全に移動している」という現実をみたことがきっかけ。
香港と同じようにイギリスでもできないものかと考えたわけです。
記事で紹介されているホルボーン駅のエスカレーターの長さは23.4m。もし両側に人が立つようにすると、なんと余分に3割ほどの多くの人が乗れるようになるという見込みになりました。
地下鉄のエスカレータって乗る場所がどうしても渋滞してしまいます。しかし、多くの人が乗れるようになると、それだけ渋滞も緩和され、結局速く移動することできるというわけです。
また歩かずに立つことで、事故も減少することができ効率的かつ安全ということなのです。
実際に駅で駅員さんが「左側を空けずに両側に立つように」と呼びかけ実施したところ朝のラッシュ時には事前予想よりも多くの人がエスカレータを乗ることができたということです。
全体的にはエスカレータ付近での渋滞が緩和されることで速く移動することできるようになったというわけです。
日本でもエスカレータを歩行禁止にするところも
日本でも実はエスカレータの歩行を禁止する鉄道会社があります。JR東日本は毎年200人以上の人がエスカレータ上でケガをするようです。
ケガをしないようにJR東日本ではエスカレータの歩行禁止という方針をとっています。
また全国の地下鉄でエスカレータの歩行禁止を呼びかける所はいくつかあります。実際にはあまり守られていませんが、鉄道会社や交通局も事故防止のためにエスカレータの歩行を禁止したいようです。
東京のエスカレータの渋滞はロンドンよりもっと深刻
東京のエスカレータを乗るための渋滞はかなり深刻です。エスカレータが少ない上に「片側を空ける」という暗黙のルールのために、立ってエスカレータに乗りたいという列に行列ができます。
そしてみんな疲れているのでしょうか、空けた片側にはあまり人がいないという状況も時折り見られます。
でもこの状況が、エスカレータは両側に立って乗るということになればどうでしょう?今までのエスカレータの行列がかなり緩和されるものと思われます。
確かに速く移動したい人は、今までよりも遅くなるかもしれません。そのおかげで電車の乗り継ぎに間に合わなかったりするかもしれません。
しかし多くの人つまり、今までも立ってエスカレータに乗っていた多くの人は速く移動することができるようになります。急ぐ人はエスカレータではなく、階段を利用することで速く移動することもできますからね。
両側に立つことで安全性も高くなるので、香港やイギリスよりはるかに混雑度が激しい日本それも東京や首都圏でエスカレータ歩行禁止にする効果は高そうです。
ちなみにエスカレータを前の人と一段空けずに乗るともっと多くの人が乗ることができるという意見もありますが、ちょっと圧迫感があってそこまでは勘弁してほしいという感じです。