2016年大卒就職率が過去最高 在学生が気になる推移
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2016年4月卒業の大卒の就職率が過去最高となりました。アベノミクスで日本経済は少し良くなり、近年は就職率が上がっています。
今年春卒業の大学生の就職率は、前年春より0.6ポイント上昇し97.3%となりました。
かつては就職氷河期という時代もあり、大学を卒業をしても就職に相当苦労した時代おもありましたが、今年卒業した学生にとっては良い年でした。
でも、在学生にとっては今年よりも来年以降の就職ですよね。最近は世界経済の先行きが不透明だったり、中国経済の減速、また円高、株安でアベノミクスの今後も雲行きが怪しいですから。
今回は、気になる大卒就職率について、過去の推移を見ながら今後の動向にについて考えてみます。
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大卒の就職率の推移
大卒の就職率が過去最高の97.3%になりました。これまでの最高は1997年4月の調査開始以降mリーマン・ショック前の2008年春の96.9%でした。
リーマン・ショックがなければ、そのまま高い就職率が維持できたかもしれませんね。世界経済の冷え込みによって、その後数年は低迷していますね。
1997年にはアジア通貨危機、さらに大手金融機関の破綻などがあり日本経済も相当冷え込みました。
その影響がずっと続き、しばらくは“就職氷河期”として、大学生は厳しい就職戦線を強いられたわけです。
ただ、日本は他国と比べるとまだまだ失業率なども低いですし、大卒者の就職率も悪くありません。
特に何か経済を悪化させる要因があると、企業は採用を控えるようになります。日本の正社員はリストラが難しいので、そのしわ寄せもあります。
では、今後は何か経済を悪化させる要因が予想されるのでしょうか?リーマン・ショックのようなスキャンダルは予想はできませんが、景気が悪くなることがささやかれている要因もあります。
東京オリンピック後の景気が心配
東京オリンピックの開催が決まり、にわかに公共投資などが活気づいています。ただ、オリンピックの大義名分のもと、かなり無駄な物まで造ろうという動きも見れます。
以前新国立競技場の莫大な建設費が話題になりました。オリンピックをチャンスと見て、どんどんお金を使いたがる業界や政治家はいます。
ハコモノや公共投資はどんどんやっていくのは良いですが、オリンピック後の反動は怖いです。
また、そもそも五輪後は景気が悪くなるという歴史もあります。前回の東京五輪の後も不況がありました。その他世界でも同じような傾向は見られます。
東京五輪が招致の際の理念である「コンパクトなオリンピック」で開催されれば、反動はそれほどでもないかもしれません。
ただ、現在の状況を見ると、とてもお金をかけないオリンピック開催が実現するように見えません。
東京オリンピックの大義名分を利用して、いろいろな無駄遣いが画策されています。それでも景気が上向き、税収が増えればよいですが、最近の経済状況は良くありません。
日本は現在でも国の多額の借金が問題になっていますが、借金だけがどんどん増えていくような感じもあります。
東京オリンピックがそもそも開催されないかも?
心配な東京オリンピック後の経済の悪化ですが、ここに来てもっと深刻な事態が現れています。
東京オリンピックの招致に対する裏金問題の疑惑が発覚しています。疑惑が本当であれば、東京オリンピックが中止され、ロンドン開催という可能性の報道もあります。
もしも東京開催が中止となれば、経済への影響は甚大です。すでに多くのものが東京オリンピックを当てにしてつくられています。
そのため景気の悪化は避けられないでしょうし、世界経済の悪化とあわせてダブルパンチということもありえます。
経済が悪化すれば、企業は採用を控える傾向がありますから、大学の新卒の就職にも影響が出てくるでしょう。
また、日本の大卒就職率がリーマン・ショックのような未曾有の不景気でも、それほど影響がなかったのは、非正規雇用が犠牲にされたという側面はあります。
今後は、政府が「同一労働同一賃金」という政策を打ち出す方針ですから、雇用情勢にも影響を与える可能性があります。