プロ野球FA移籍の補償のまとめ 人的補償やプロテクト、年棒ランクなどを詳しく解説
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プロ野球ペナントレースが終わり、ドラフト会議も終了するこの時期、新聞紙上を賑わすのがFAです。
FA宣言した選手がどこに移籍するか、はたまたFA宣言した後に残留するかはファンはやきもきしますよね。
FA移籍の記事を見ると、「○○はCランクだから補償がいらない」とか「誰がプロテクトされるか」なんて言葉が紙面に登場しますよね。これはFA移籍の補償にかかわるものです。
このFA移籍に関する補償に関する情報をまとめてみました。詳しく解説していきます。
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FA移籍の補償には何がある
FA制度が導入され、一定の条件を満たせば選手はFA宣言をし、希望球団と交渉し移籍することが可能になりました。
ただ、このFA移籍が実現すれば、旧所属球団は長年育ててきた選手が引き抜かれることになります。チームとしては大きな戦力ダウンになります。
そこで考えられたのが、補償制度。補償をすることで旧所属球団の損失を補てんする役割を果たします。
FA移籍の際の補償には、金銭補償と人的補償があります。金銭で補償をすれば、そのお金を使って球団は新たな補強ができますし、人的補償があればFA移籍した選手の穴を埋められたり、新たな補強のチャンスが生まれます。
ただこの補償ですがいろいろと決まりがあります。FAが初めてか2回目以降かという違いもありますし、選手の年棒ランクによって人的補償がいるかどうかも異なります。
補償対象選手の年棒ランクとは?
FA宣言した選手の旧年棒を基準に前球団が受けられる補償が異なります。
その基準は旧年棒をAランク、Bランク、Cランクという3つのクラスに分け決まります。
各球団午ごとに日本人選手の前球団の旧年俸順に
- 上位3位までをAランク
- 4位から10位までをBランク
- 11位以下をCランク
というようにランク付けしています。
このランクを元に補償内容が決まります。
年棒ランクによる補償内容は?
それではFA宣言をした選手の年棒ランクによる補償内容を見ていきます。
FAの権利を初めて行使した場合の補償は、
Aランクの選手
- 人的補償あり プロテクトを外れた選手1名+旧年俸の0.5倍の金銭
- 人的補償なし 旧年俸の0.8倍の金銭
Bランクの選手
- 人的補償あり プロテクトを外れた選手1名+旧年俸の0.4倍の金銭
- 人的補償なし 旧年俸の0.6倍の金銭
となります。ただFA移籍する選手が2度目以降のFA権の行使であれば、金銭については上記の金額の半額になります。
またCランクの選手については何も補償がありません。前所属球団としては、年棒順位が11位の選手が移籍されると一番痛いとも言えますし、逆に獲得する球団は一番お得といえるでしょうか。
FAの人的補償に関するプロテクトとは?
FA移籍による前球団の補償には金銭補償と人的補償がありますが、人的補償は自由に欲しい選手が獲得できるわけではありません。
FA移籍先の球団は、「この選手は人的補償の対象外」とする獲得対象外の選手28名をリストアップできます。これがプロテクトです。
正確には28名をプロテクトし、その選手をリストアップし作った名簿がプロテクト名簿ということになります。
プロテクトする選手は各球団の戦略もありますが、基本的には主力選手と将来が有望な若手選手がプロテクトされることになります。またけがを抱えている選手などもプロテクトを外れたりします。
ただ特に選手層が厚い球団などでは、思わぬ大物がプロテクトされない場合があります。またマスコミでも誰がプロテクトされるかどうかが予想されスポーツ紙や雑誌などではその予想が紙面を賑わすことになります。
実際に過去には、横浜ベイスターズの村田修一がFA宣言した際の藤井秀悟、横浜ベイスターズの門倉健一がFA宣言した際の工藤公康、オリックス・バファローズの寺原隼人がFA宣言した際の馬原孝浩などいわゆるビックネームがプロテクトを外れ話題になったこともあります。
ただそれぞれの選手は、年齢であったりケガなど何らかの問題を抱えていたという事情はありました。